まずは『特修生制度』についてお話しする前に、通信制大学の説明からお伝えします。
通信制大学を一口で言うと、『自宅学習』が中心なので、時間的・立地的制約が少なく全国どこに住んでいても、好きな大学に入学して学ぶことができるのが、通信制大学の大きな魅力です。
例えば田舎で暮らしで最終学歴が“中卒”であっても、特修生制度を使えば、都会の慶応、早稲田の学生になることもできるのです。これって、とても信じられない夢のようなことです。
普通に4月入学の通学制大学を選んだら、こんなことは考えられません。
大枚(入学金)をはたいた上に、上京してアパートを借りてと・・・((+_+))。
これからも続く不安定なウイズコロナの時代を見据えると、右に倣え!ではなく、
自分に合った学ぶスタイルを一度考え直してみるのもいいかと思います。
大学通信教育とは
大学通信教育は、昭和22年に学校教育法によって制度化され、昭和25年には正規の大学教育課程として認可(文部省認可通信教育)されました。学びたい人たちのニーズとともに60年以上にわたって実施されています。
また、平成11年4月には、大学院でも修士課程の通信教育が始まり、博士課程においても平成15年4月に開設されています。
仕事と両立させながら学べる大学通信教育は、いつでも、どこでも、だれでも、何でも学べる教育機関として、今後その発展がますます期待されています。
現在、44大学、27大学院、11短期大学が門戸を開放しており、全国でおよそ24万人がそれぞれの学習動機に合わせて学んでいます。
大学通信教育は、向学心を持ちながらも、地理的、時間的制約などがあって、その実現に困難を伴う人たちの期待に応えようとする正規の大学教育課程です。社会人の再学習や生涯学習のステージとして、開かれた高等教育機関です。( 引用:公益財団法人私立大学通信教育協会)
通信制大学の大きな特徴は
通信制大学とは、地方在住者であっても、また仕事・アルバイトと両立させながら学びたい社会人・学生、そして大学本部のキャンパスへ通学できない方々のニーズに応えて創設された遠隔教育の仕組みです。しっかりと大卒の学位をとってキャリアアップしたい!一生学び続けたい!そんな向学心に燃えた方々の幅広いニーズに応える大学です。
今まで通信制大学の素晴らしい存在を、中学校・高校の進路指導の先生は全然知らなくて、
そしてあなた自身も知らなかっただけです。
インターネットの普及と今後も続くであろうコロナ禍時代を見据え、日本全国の国公立・私立の通学制大学までがオンデマンド授業の増大になり、通信制に特化した専門の大学と変わらない時代になりました。
そんな時代背景と経済の不安定さから、「学費が安く、いつでも、どこでも、高等教育を学べる通信制大学」を高校卒業と同時に直接進学先にする人が増えました。
また昨今のリカレント教育による学び直しが注目され、大学だけでなく大学院でも通信制を採用している大学も急増しています。まさに多様化した時代には必要不可欠の大学です。
※リカレント教育とは、学校教育からいったん離れて社会に出た後に、仕事に活かせるスキルや知識を習得することが目的で、年齢にかかわらず、それぞれの人が必要なタイミングで再び教育を受ける。つまり“学び”と“キャリア”を繰り返すことです。
1.通信制大学は文部科学省に認可された正規の大学です
卒業すれば「学士号」(短大は短期大学士)の学位が授与され、卒業すれば、あなたはれっきとした正規の大学卒業となります。通学課程の卒業生と何ら変わりはありません。学歴は“大卒”です。
通信制で入学という形をとりますので、立地的・時間的制約がないので、今住んでられる場所に関係なく全国の通信制大学に入学が可能です。例えば、沖縄に住んでおられる人でも、北海道の大学に入学することができます。
2.入学試験は書類選考です。簡単に言えば無試験です。
書類選考だけの入学の選考方法も、大学通信教育の大きな特徴のひとつです。長い間、勉強から離れていた方にとっては勉強を始めやすいです。そして入学時期は年に2回(4月・10月)のチャンスがあります。中には年4回の大学もありますが、1年の間にこれだけの入学チャンスがあると、入学に向けてあせらずゆっくりと準備ができます。
3.学習スタイルは、教科書(自宅)とスクーリングが中心です。
通信制大学の学習スタイルは、
①主にテキストを使用した「テキスト授業」
②パソコンやスマホで動画を視聴する「メディア授業」
③キャンパス本部や指定会場へ通学する「スクーリング授業」
この3つの授業を組み合わせて卒業を目指します。
※④「実習」:医療や福祉系などでは、一部学部で行われる授業。
※スクーリング授業とは、一定回数または一定期間、大学・指定会場で、直接教授から
授業を受ける面接授業のことです。
※『単位の修得方法』は、大学により異なりますが、基本的にはレポートを提出して、
単位(科目)認定試験を受けます。そして4年間以上在籍して合計124単位以上を修得し、
卒業試験(卒論)に合格すれば学士(大卒資格)を取得できます。
最近ではインターネットを使って、分かりやすく双方向的な授業を展開する大学、
またスクーリング授業なしで通学不要の大学も増えてきました。
『学びやすいスタイル』で学習できることは、別の言い方をすれば、“自分のペース”で勉強を進められるのも、通信制大学の魅力のひとつです。
4.学費は廉価!つまり学費の安さはなんといっても魅力です。
通信制大学に通う際にかかる主な費用は、入学金以外に、授業料、テキスト料、メディア授業料、スクーリング授業料、科目修得試験料などがありますが、
基本的に学校の設備を使用しないことで費用が削減され、安い学費で通学制大学と変わらない質の授業を受けられるのも通信制大学の魅力のひとつです。
ちなみに日本で一番学費が安いと言われています国立大学(文系)の半額以下、私立大学(文系)の1/4以下の安さです。
そして正科生になれば、日本学生支援機構など様々な団体の奨学金も利用できますし
大学によっては学校独自の奨学金や学費を免除する制度もあります。
5.通信制大学の学部・学科は
通信制大学で開設されている学部・学科は多岐に渡ります。学校や学部ごとに様々な資格取得も目指せるので、大卒の学歴(学士)と同時にスキルアップが目指せるのも魅力的なポイントです。
下記の通信制大学の学部一覧から、興味のあるものをぜひ見つけてください。
社会科学系
法学部、経済学部、経営学部、商学部、国際関係学部、社会学部、社会福祉学部など
人文科学系
文学部、人文・教養・人間科学部、教育・教員養成系学部、外国語学部など
自然科学系
IT情報系学部、デザイン情報、美術、看護学部、理学部、工学部など
芸術・建築系
建築、工業デザイン、芸術、美術、写真など
非常に幅広い学部が通信制大学に設置されています。通学制大学となんら遜色はありません。
どの通信制大学でも高い専門性があり、特に資格取得に特化した専門知識が用意されている
のが特徴です。
将来取得したいと考えている資格から、どの学部、どの通信制大学を選ぶかを考えてみるのも
夢が膨らみ楽しいと思います。
キャチフレーズ『いつでも・どこでも・だれでも学べる通信制大学!』から分かるように、
自分のペースでゆっくり・じっくりと学る環境です。
魅力たっぷりの通信制大学ですが、知っていて欲しいデメリット!
最後に、通信制大学のデメリットと注意点をお伝えします。
1.通学制大学と比べて、卒業率が低い
理由は、自宅・自主学習が中心となる通信制大学は、ひとりでコツコツ勉強しなければなりません。そのための『授業・試験のスケジュール管理』と『卒業まで長丁場のモチベーションをどのように維持するかの大変さ』が原因に考えられます。
この解決方法には、自分が入学したい通信制大学の学習サポート体制が充実しているかどうか調べ、卒業までフルに活用することです。
2.『通信制大学卒業の学歴』がまだまだ社会的評価を受けていない
通信制大学も文部科学省に認可された正規の大学で、卒業すれば大卒資格を取得できます。
「通信制」というだけで、通学制大学と何ら変わらず正当な評価を得られています。しかし「通信制大学は学歴にならない!」と、真実を知らずに偏見を持つ一部の企業担当者も存在します。
通信制大学は「入学は簡単だが、卒業までに鍛えられレベルを上げて卒業させる!」
欧米式と同じで、通学制大学以上に努力が必要です。
そういった点をきちんと理解してもらえる環境へ行けば、正しく評価されますので、偏見を持つ企業や人には気にしないようにした方が、精神衛生上、得ですから。
きっと『通信制大学を選んだ理由』や『卒業に向けて努力したこと』を、自分の言葉で説明すれば、通信制大学に対する世間の風評(デメリット)をメリットに変れるはずです!
3.そんな通信制大学に対する風評が気になってしまう人へのアドバイス
ひとつ裏ワザがあります。
東京六大学には、慶応大学、早稲田大学、法政大学の3校に通信課程があります。
また日本の法曹界を牽引してきた中央大学法学部にも通信課程があります。
これらネームバリューのある有名大学を卒業すれば就職の際も安心できるかもしれません。
通信制大学に向いている人は?
①一人で黙々、自学自習を粘り強く進める意欲のある人
(今まではダメだったが、これを機会に粘り強い性格になれるように頑張りたいと思っている人)
②自己管理、スケジュール管理のできる人
(今までは自分を甘えさせてばっかりだったが、これを機会に自己管理のクセを付けたいと思っている人)
【まとめ】それでも通信制大学に不安を感じる人へ
初めて通信制大学の存在を知った人、また通信制大学へ入学を決めた人でも、色々不安に感じる事や分からない事も多いと思います。そんな時は、恥ずかしがらず大学へ問い合わせてみましょう!
入学担当者は今までに膨大な相談に応じてこられておられるので、あなたの疑問に沿って丁寧に答えてくれます。
聞くは一時の恥!聞かぬは一生の恥!で、あなたの人生を変えるかもしれません。
ぜひ分からない事は、分かるまでしつこく問い合わせてみましょう!